シニアコウハウジングについて
◆シニアコウハウジングの参加者
参加者は50歳以上で、特に望ましいのは55から69歳。
新しいコミュニティと住まいを作り上げていくのは多くの仕事があるため、若い年齢層がいることが望ましいと考えられている。
米国初のシニアコウハウジングコミュニティであるグレイシャーサークルは8戸のコミュニティだが、完成時のメンバーの平均年齢は80歳。もっと早くからスタートすれば良かったとの思いはあるものの、思い立ったその時が適齢期といえる。
◆シニアコウハウジングならではの「相互ケア Co-Care 」
コウハウジングならではの互いに気遣う住まい方。それぞれのプライバシーを尊重しながらも互いにできることを提供し合う。
この相互ケアには3つの重要なルールがある。
- ① 同意したことのみを行う
- ② 望まないことは全て行わない
- ③ 義務感からではなく自然に行うこと
◆コモンハウスの介護者
多世代ファミリー向けコウハウジングのコモンハウスにもゲストルームは作られるが、シニアコウハウジングのコモンハウスには居住者の家族や専門の介護士が利用できる部屋を設け、相互ケアでは介助しきれない居住者をサポートするための工夫をこらしている。
また共同でケアを受けることでコストを下げられるメリットもある。
次の10のステップを踏んでいくスタディグループの活動がこのシニアコウハウジングでは最も大事で、従来のコウハウジングを作り上げていくプロセスに加わったものです。このステップではそれぞれ、話し合うだけでなく専門家を招き学び、共に理解を深め、より良い人生を送るため、改めて自らの暮らし方を考え、一人一人が心から納得した生き方を選びコミュニティを作り上げる準備をします。
◆老いることについて学び、生きることについて考える
住まいやコミュニティを作る話し合いの前に、スタディグループを作り、次の10の課題を学んでいく。
- ① その場所で、コミュニティで年を重ねることについて考える
- ② グループ活動の進め方
- ③ 年老いることの現実の気づきとプランニング
- ④ 相互ケアと外部ケア
- ⑤ 相互ヒーリング:健康で幸せを保つための他者の役割
- ⑥ 高齢化の経済学(ファイナンス)
- ⑦ 哲学、精神論そして死すべき運命についての理解
- ⑧ 賢人となる:歳を重ね社会に貢献するべき知恵と経験
- ⑨ リスクを受け入れる
- ⑩ ケーススタディ