コウハウジングについて

アメリカのコウハウジング例

ビュージェットリッジ

自然を生かして建つビュージェットリッジ・コウハウジング
シアトル郊外の住宅地

 このコウハウジングは、シアトルの中心地からバスで30分の住宅地にあります。2~3戸の住宅がユニットになり歩道を中心にして並んでいます。歩道に沿った部分にはトマトやハーブや野菜が花と一緒に植えられ、木造の外観を彩っています。個々の家は小さく100~150平方メートル前後です。

土地さがしは市の協力で

 コウハウジングが作られるきっかけとなったのはコウハウジング社のシアトルでのスライドショーでした。1989年メンバーの一人が事業者の代表となり、自分達で開発することにしたのです。彼らは自分達で敷地を探すと共に、シアトル市にコウハウジングについての情報を提供していました。市長や市の担当者は、低所得者向きの良好な住宅開発としての可能性をコウハウジングに見つけ大変興味を持っていました。1991年メンバーがNPO組織を設立したことにより、市との関係は前進し、共同で現地調査や、地元説明会を行うなどその事業を援助するようになったのです。1992年、市は『低所得者向けコウハウジングのモデル事業を行う』という名目で市の道路用資材置き場を競売にかけることなく、グループに売り渡す決定をしました。1993年、隣の土地を含む1ヘクタールの土地で工事が始まりました。

子どもにとって安全・安心

 ここの特徴は自然を生かし、樹木を残した住宅配置とデザインでしょう。木目を生かしたサイディングの外壁はシンプルで好感が持てます。以前からあった民家も、ペンキを剥がして同じスタイルに再生して利用しています。

 週に何回か一緒に食事をしますが、当番は2人程度で20人~30人分の食事を作ります。食事はしつけの場でもあるので、子ども達はけっこう神妙に食べています。母親の一人は、『月に一回だけ料理を作れば、週に四回は栄養のバランスのとれた、きちんとした食事を作ってもらって食べられるのでありがたい』と言っています。

 また、ここでは週に四回、放課後の学童保育をコモンハウスで行っていて、共働きの両親に代わり他の親達やメンバーが面倒を見ます。子ども達の野球チームでの活動や誕生日会のパーティー、映画会などのイベントもよく行うそうです。ハロウィーンの日、近所の小さな子ども達がお菓子をもらいにこのコウハウジングにやってきます。夜は治安のあまり良くないこの地区にあって、コウハウジングは夜に子ども達だけで出掛けても安全な場所だということが近所の人達にも理解されているからです。

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